■Vol.15 No.23 通巻325号 2018年12月5日発行
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No.9 血液疾患 貧血

加藤 士郎 筑波大学附属病院臨床教授、医療法人社団友志会野木病院副院長
(Geriat. Med. 56(9):899~903, 2018より転載)
POINT
  • 高齢者では10人に1人という高い割合で貧血に罹患しているとの報告もある。
  • 貧血に食欲低下、皮膚の乾燥を伴うときには十全大補湯が適用となる。
  • 貧血に神経過敏と不眠を伴うときには加味帰脾湯が適用となる。
  • 貧血に浮腫や冷え症を伴うときには当帰芍薬散が適用となる。
KEY WORDS ■高齢者 ■漢方薬 ■食事摂取量 ■参耆剤 ■長期投与 ■貧血

はじめに

 成人男性ではヘモグロビン(Hb)値13 g/dL未満、女性ではHb値12 g/dL未満を貧血とすることが多いが、65歳以上の高齢者ではHb値11 g/dL未満を貧血として扱うことが多い1)。貧血は若い女性に多いと思われがちであるが、高齢者ではHb値が低く設定されているにもかかわらず、10人に1人という高い割合で貧血に罹患している。貧血は比較的軽症の症状が多く、原因疾患としては、第1位悪性腫瘍、第2位感染症、第3位良性疾患による消化管出血、第4位骨折、第5位慢性腎疾患などである。これら明らかな原因疾患がなくても、高齢者が貧血になっていることをしばしば経験する。

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