■Vol.15 No.21 通巻323号 2018年11月7日発行
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No.8 消化器疾患 ─食欲不振と胃炎、便秘と下痢─

加藤 士郎 筑波大学附属病院臨床教授、医療法人社団友志会野木病院副院長
(Geriat. Med. 56(8):787~793, 2018より転載)
POINT
  • 食欲不振があるときは、原因が機能的因子によるか器質的疾患によるか鑑別すべきである。
  • 漢方薬で効果を示すのは、気剤に分類されるものが多く、機能的因子による食欲不振に有効である。
  • 便秘や下痢があるときは、原因が器質的疾患によるか機能的因子によるか鑑別すべきである。
  • 漢方薬が効果的なのは、機能的因子による便秘や下痢であり、実証か裏寒証を伴う虚証であるかが漢方薬選択の上で重要である。
KEY WORDS ■高齢者 ■漢方薬 ■胃食道逆流症 ■微小循環不全 ■胃炎 ■便秘 ■下痢

はじめに

 高齢者の食欲不振として多い原因は、明らかな精神的な要因を除けば、胃炎と逆流性食道炎である。
 胃炎は、高齢化やストレス社会などの影響により日本人に増えている疾患である。特に最近話題の機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)、すなわち食後のもたれ感や早期膨満感がよく起こってきたり、空腹時や食後に心窩部痛や火熱感が起こるにもかかわらず、内視鏡などを行っても、胃や十二指腸潰瘍や胃癌などがみつからない疾患が日本人の4人に1人にみられるようになったことから十分に理解し得る。

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